武儀川と農業排水路(関市千疋)<実践編②バーブ工>
魚道&バーブ工の施工!
平成28年3月2日
②バーブ工の施工
農業排水路にバーブ工を設置する目的は、いくつかあります。
まず一つ目に、コンクリート3面張で、流れが速いためにそれを少し遅くして水深を稼ぐこと、二つ目に、水際に少し土砂がたまる空間を形成して、植物が生える水際を形成することです。
せっかく魚道を作っても、魚の居つく場所、隠れ場所がなくてはいけませんので、バーブ工によって農業排水路の区間の生息場の改善を期待しています。
今回は、お試しの設置ということで、向かい合わせに2組(4基)のみの施工となりました。
材料は、高さ10cmのコンクリートブロック3つと、D10の鉄筋10cm×4本、あとインスタントコンクリートが少しです。
1基つくるのに500円くらいです。ワンコイン・バーブです!
バーブ工法は、素材は様々ですが、その角度にポイントがあり、上流側に45度からさらに上流向き60度くらいで設置します。
今回は、現場で試しに設置して、45度くらいで設置することにしました。
場所を決めたら、挿し鉄筋をするためにインパクトドリルで鉄筋穴をあけます。
今回は、水替えをしてくれた業者さんに、インパクトドリルをお借りできました。
充電式インパクトドライバーでも、パワー不足ですがD10の鉄筋穴を一応開けることができます。
なぜD10鉄筋を使っているかというと、充電式工具でもイケる限界に近いからです。
鉄筋穴には、あらかじめカットしておいたD10鉄筋を、石頭(せっとう)ハンマーで打ち込みます。
ブロックを並べて、鉄筋をさしてある穴に、コンクリートを入れます。長い鉄筋で締め固めてます。
こんな感じで、あっという間に出来上がりです。
バーブ工の根元に自然と土砂がたまるのを何年も待つのも良いのですが、今回は、バケツいっぱいづつ土砂を入れてみました。
さて、どのような流れになるのか、それによって水生生物の移動性や生息場にどのような効果が出てくるのか、楽しみです。
地元の千疋地区の方々からは、「片側に交互に置いたらどうなるか」、「松材で作ったらどうか」、「角度かえるとどうなるのか」といった質問や意見も沢山いただきました。
今回作ったものの結果を見て、また改良しつつ上流に伸ばしていければよいと思います。